利回りとは?
株式投資、債券、投資信託、不動産投資など投資の世界でよく耳にするのが「利回り」ですが、いまいち理解できない人も多いはず。
でも安心してくだい。何も難しく考える必要はありません。次の一文を覚えればOK!
利回りとはズバリ、「どれだけ儲けたかを示す割合」のことです。まずはこの基本を覚えておけば大丈夫!
利回りの計算式
利回りの計算式は以下の通りです。
①儲けた額÷投資金額×100=利回り(%)
まずは今すぐこれを覚えておいて下さい。
次に運用年数も加味しないといけません。するとこうなります。
②儲けた額÷投資金額÷運用年数×100=利回り(%)
単純に①の計算式に運用年数を加えただけです。①は期間を限定せず単純に利益を投資額で割っただけです。
②は運用年数を加えて平均の利回りを算出したものです。
ただしこれは簡単にしたものです。ここからさらに儲けた額から税金も引かないといけないし、他に売買手数料などのコストが掛かっているならその分も引かなくてはいけません。
そうすると以下の式になります。
③(儲けた額-税金-その他コスト)÷投資金額÷運用年数×100=利回り(%)
ちょっとレベルが上がりましたね。後ほど数字を使って実際に計算してみましょう!
でもその前に①②③の計算式の違いについて触れなくてはいけません。
「表面利回り」と「実質利回り」です。投資家たるものいくら儲かるかはきちんと把握しなくてはいけませんからね!
表面利回りと実質利回りの違い
利回りには「表面利回り」と「実質利回り」があります。
違いは税金やその他のコストが入っているかどうかです。文字通り実質利回りの方が実質受け取れる利益、つまり税金やその他のコストも含めて算出したものです。
上の計算式でいうと①と②は表面利回りの計算式で、③が実質利回りの計算式です。
簡単ですよね。
表面利回りと実質利回りは税金やコストを入れるか入れないかです。
続いて利回りには期間を指定した言葉もあるので、そこも覚えておいて下さい。
いくら儲かるかも大事ですが、どれだけの期間で儲かるのかというのも重要です。
1年で10万円儲かるのと10年で10万円儲かるのではお得感は1年の方がありますよね。こういう事です。
年利とは?
先程の利回りという言葉は一般的に年間の利回りを指す場合が多いです。
これを「年利回り」あるいは「年利」と言ったりします。
なので「利回り5%」と言われたら、「年間で5%の利益かな」とまずは想定して下さい。
もし年利か不明な場合は直接的に「年利何%ですか?」と尋ねれば解決です。
つまり年利とは「“年間で”どれだけ儲けたかを示す割合」ということになります。
これとは対象的に「月利」、「月利回り」という言葉もあります。
月利とは?
察しがいい方はもうお分かりですよね。
年利と対象的に「月利」「月利回り」があり、これは「月間でどれだけ儲けたかを示す割合」のことです。
つまり利回りの基本である「どれだけ儲けたかを示す割合」を覚えておけば、あとは年間のことなのか、月間のことなのかという事だけです。
でもだいたい「利回り」は年間で使われることが多いので、月の利回りを指す場合は「月利」とあえて使わないと話が通じないです。
具体的な数字で計算してみましょう。
利回り計算式で具体的に計算してみる
例えば100万円分の金融商品を買ったとします。5年で20万円の利益が出ました。利回りは何%でしょう?
まず表面利回りの①と②で計算してみましょう。
①儲けた額÷投資金額×100=利回り(%)
20万円÷100万円×100=20%
表面利回りは20%です。
つづいて表面利回り②で計算してみます。
②儲けた額÷投資金額÷運用年数×100=利回り(%)
20万円÷100万円÷5年×100=4%
表面利回りは4%です。まあ20%を5年で割っただけなので単純ですよね。
①と②はどちらも表面利回りですが、①は期間を指定せず単にトータルで20%儲けたという意味で、対して②は年間平均4%儲けた、つまり年利4%という意味です。
どちらをよく使うかというと②です。利回りは基本的に年利を指すと言いましたね。なので運用年数で割っている②を使うことが多いんです。
いかがでしょう?ここまでは理解できましたかね?
続いて③です。実質利回りなので税金やその他の費用を差し引いたあなたの実質的な利益が出せます。
税金は4万円、その他の費用を1,000円とします。
③(儲けた額-税金-その他コスト)÷投資金額÷運用年数×100=利回り(%)
(20万円-4万円-1,000円)÷100万円÷5年×100=3.18%
実質利回りは3.18%です。
なんと表面利回りと実質利回りでは0.82%も違います。金額にして20万円と159,000円なので41,000円の差があります。
200万円の利益なら159万円なのでその差は41万円!でかい!
投資をする際は表面利回りに踊らされず実質利回りもきちんと計算して自分の希望に合うか確認する習慣をつけましょう!